C#の特徴やオススメな理由、歴史などを初心者向けに解説

プログラミング言語として根強い人気を誇る「C#」は、プログラミング未経験者がはじめて触るプログラミング言語としてもオススメです。筆者が初めて触れたプログラミング言語もC#でした。

この記事では、初心者に向けたC#入門として、C#の基礎知識やメリットなどを解説していきます。C#は未経験者にとって入門編にふさわしい言語ですので、プログラミング学習を始めるときの候補に入れておくとよいでしょう。

C#が初心者にオススメな理由

プログラミング未経験者にC#をオススメする理由を紹介していきます。C#は以下の理由から「とても良い」と感じています。

  • 様々な言語の良いとこを取り入れている
  • Microsoftが開発を続けている
  • OSに縛られずに使用できる

C#は様々な言語の良いとこ取り

筆者がC#が初心者にとってオススメだと思う理由は、C#は誕生から20年以上が経過しているプログラミング言語であり、C#が発展していくにつれて、ほかのプログラミング言語のいいところを取り込んできた経緯があるからです。

様々なプログラミング言語の良い部分を組み込んでいるため、プログラミング言語として成熟しており、それがC#をより扱いやすく便利にさせています。また、プログラミング様々な言語の特性を備えているため、新しいプログラミング言語を学ぶ際にも「C# に似たような構文があったな」となり、スムーズに学習を進めることができるというメリットもあります。

Microsoftが開発を続けている

C#の背景には Microsoft というIT業界の巨人の存在があります。皆さんも知っている Windows の開発元である Microsoft が、現在も C# を開発をし続けているのです。超大手のIT企業が開発をしている、ということは将来的にも残り、世界中で標準的に使用されることの証明でもあります。

これまで C# は Windowsパソコン上で動かすことが一般的でしたが、近年では Mac 等でも使用可能となり、Webアプリやスマートフォンアプリの開発、ゲームの開発など活躍の場が広がり始めているのもオススメする理由の一つです。

様々なOSで使うことができる

C#はもともと Windows 上のみで開発することを想定されてきましたが、近年のオープン化の流れを受けて、その制約が無くなりつつあります。現在では以下の3つのOS上で C# を使えるようになり、より広く使われるようになりました。

  • Windows
  • macOS
  • Linux

Windows だけでなく macOS でも使用できるようになったことで、Windows のパソコンではなく Mac のパソコンを使って学習できるようになったので、普段から Mac を使用していても、Windows のパソコンを追加で購入する必要が無くなりました。

C#を使って出来ること

C#は近年、活躍の場を広げていて、多彩な分野に応用することができるようになりました。C#は学んでおいて損のない、役に立つプログラミング言語だと思っています。ここではC#がどんな分野で使うことができるのかを紹介していきます。

デスクトップアプリの開発

WindowsFormアプリやWPFといったフレームワークを使用することで、デスクトップ上で動くアプリを簡単に作ることができます。デスクトップアプリの良いところは、パソコンだけで動くので、作ったものをその場で動かして「楽しい!」と思えることです。

Webアプリの開発

人気になっているWebアプリケーションの開発も、Windowsがサポートしているシステムを使うことで、C#を使って作ることができます。Webアプリケーションは近年人気ですが、サーバーサイドで動く処理をC#で記述することができます。

スマホアプリの開発

スマホアプリは Java か Swift と相場が決まっていましたが、近年では C# をベースにした Xamarine がそれを切り崩しにかかっています。C#を学ぶことでスマホアプリも開発できるようになったことが、C#をより広めるきっかけにもなりました。

ゲームの開発

「Unity」と呼ばれるゲームエンジンを使うことで、C# を使ってゲームを開発することができます。普段使いなれている言語でゲームまで開発することができるのはメリットといえるでしょう。Unityはインディーズゲームなどでよく使われており、大人気のSwitchソフトである「overcooked」シリーズなんかも作成されています。

C#が歩んできた歴史

C系言語の直径の子孫。もともとC言語が一般的だった時代にオブジェクト指向の概念が組み込まれて、C++へと進化を遂げました。その一方でC++は技術者自身が様々な処理をする必要がありました。特にメモリ管理がエンジニアを悩ませる種となっていったのです。

そのころ、オブジェクト指向の思想のもとでサン・マイクロシステムズがJavaという言語を開発しました。C++でエンジニアにとって頭の痛かったメモリ管理の問題を自動で行ってくれる「ガーベジコレクション」が組み込まれていました。この言語は今でも人気の言語の一つですよで、聞いたことのある人が多いんじゃないかと思います。

C++からJavaへと発展を遂げる一方で、アンダース・ヘルスバーグという技術者がC#という言語を開発しました。Windowsの共通フレームワークである.Net Frameworkと親和性が高く、このフレームワーク上でC#をコンパイルし、実行することができます。

このC#はオブジェクト指向という概念を継承し、Javaに組み込まれていたガーベジコレクション機能も搭載していました。様々なプログラミング言語から、良い部分を取り込んでいき、近年は使いやすいプログラミング言語となっています。

C#はMicrosoftが開発した.Net Frameworkとの親和性が高いため、Windowsの普及と共に広がっていきました。そして最近になってMicrosoftはオープソースに舵を切るように方針転換をしています。その代表例が.Net Coreというフレームワークです。このフレームワークは.Net FrameworkをWindows環境以外で動作させるようにリリースされました。

この普及により、WindowsだけでなくLinuxやmacOSでもアプリケーションの開発ができるようになったのです。この大きな第一歩は、開発から20年以上が経過したC#の、新たなる可能性が広がった瞬間とも言えるでしょう。Windows上で成熟を重ねてきたC#は、さらなる活躍の機会の待っているプログラミング言語の一角とも言えます。

C#はプログラミング入門にオススメ

ここまで解説してきたように、C# はプログラミングの入門として、非常に優れた特性を持っていることがお分かりいただけたと思います。筆者が始めて触れた言語でもあり、その有用性は身に染みて理解しているところです。

プログラミングを学習するうえで「扱いやすいこと」はもちろん必要ですが、それ以上に「様々な分野で使えること」や「学んだことがほかの言語でも活きること」が良い点かなと思っています。

C# を使うことでプログラミングに対する理解を深めることができ、また、その経験が次に活かせるため学習のし甲斐があることは間違いありません。プログラミング未経験者でも学習しやすいので、是非とも最初に学ぶ候補として挙げておくとよいでしょう。