プログラミング学習を始めるのに必要となるのが「パソコン」ですが、家電量販店やAmazonなどでチェックすると、たくさんのパソコンが見つかります。「いったい、どんなパソコンがいいんだろう?」と思うことも多いはずです。
この記事ではプログラミング学習をする上で、どの程度のスペックが必要であるかを解説します。主に「CPU」「メモリ」「グラフィック」の3つの視点から考えていきたいと思います。今後パソコンを購入するさいの参考にしてみてください。
プログラミング学習に必要なスペック
プログラミング学習向けにパソコンを購入する場合は、以下の3つを考える必要があります。それぞれについて順番に解説していきます。
- CPU
- メモリ
- グラフィック
CPU
CPU は端的に言うと「頭脳」の部分に当たります。CPU は大きく分けて「Intel系」と「AMD系」の2種類あり、Intel は Core シリーズ、AMD は Ryzen というシリーズで展開しています。
名前こそ違いますが、Core シリーズでも Ryzen シリーズのどちらも同じようなものです。費用の観点からみるとRyzen シリーズのCPUのほうが Core シリーズに比べて1~2万円くらい抑えられますね。どちらも優秀ですので、コストを抑えたい人はRyzenシリーズで十分かと思います。
Intel の Core シリーズならば、Core i3・Core i5・Core i7 が一般的に店頭に並んでいて、数字が大きくなるごとにスペックが上がっていきます。AMD の Ryzen も同様で Ryzen5 か Ryzen7 のどちらかをよく見かけます。Ryzen5 よりも Ryzen7 のほうがスペックが高いです。
「最低限」のスペックで言ってしまうと Core i3 でも Ryzen5 シリーズでもプログラミング学習は十分に可能ですので、CPU の観点で考えるとどれを選んでも十分です。筆者がこれまでに参画した案件では Core i3 で開発を行った経験もあります。
という訳でプログラミング学習ではどのスペックを選んでも、プログラミングをすることは可能です。ただ、ITは技術の移り変わりが激しいので、保険という意味で Core i5 か Core i7、Ryzen5 か Ryzen7 を選んでおくと安心です。費用を抑えるならば Ryzen を選んでおけばよいかと思います。
メモリ
パソコンのメモリとは、一時的な記憶容量のことです。店頭の表記では「メモリ」と記載がある場合もあれば「RAM」と記載のある場合もあります。詳しいことを知る必要がありませんが、プログラミング用途で購入する場合は、最低限で 8GB 以上のものを購入しましょう。
最近のパソコンはOSも進化していて、起動するだけでもメモリを消費してしまいます。より快適な動作でプログラミング学習を行いたいのならば、余裕のある 8GB にしておくべきです。動作環境と性能のコストパフォーマンスを考えると 16GB のスペックを選んでおくのがベストかなと筆者は思っています。
難しいことは考えず 8GB 以上にしましょう。お財布に余裕があるならば 16GB を選んでもよいです。最低限は 8GB で十分ですが、より長くパソコンを使いたいならば少し頑張って 16GB を選択しておくほうが無難です。
グラフィック
グラフィック性能はパソコンを選ぶ上で重要になってきますが、これは「プログラミング学習」を考えない場合です。単純にプログラミング学習をするだけではグラフィック性能は、ほとんど無視してもよい判断基準となります。
グラフィック性能は文字通りグラフィックであり、それは動画や画像、3Dといった処理を行う際に性能を発揮します。プログラミング学習は命令をテキストに書いていき、それをパソコンに行わせるのが主流であるため、グラフィック性能はほぼ使用しないといっても過言ではありません。
グラフィック性能を判断基準に加えるのは、購入するパソコンが「プログラミング学習だけなのか?」という観点です。例えば動画編集もしたい、写真も編集するかもしれない、Steamでゲームもできたらいいな、と考えるならばグラフィック性能も加味して考える必要があります。
ただ、こうした希望をかなえるにはノートパソコンでは十分なスペックでないことが多いため、動画やゲームなどを考える場合は、デスクトップパソコンが選択肢として有力になってきます。ただグラフィック性能を追い求めると、その分値段も高くなっていくので注意が必要です。
Windows か Mac か
パソコンを購入するうえでもう一つ思い浮かぶのが、Windows のパソコンを購入するかMacのパソコンを購入するかという問題かと思います。デザイン的には Mac に憧れを抱く人が多いようですが、結論からいうと Windows で十分かなと思います。
これには「何をしたいか?」を考える必要があるのですが、WindowsもMacもできることは大体同じです。一つだけ違いがあるとしたら、WindowsではiOSのアプリ開発ができない(正確には配布できない)ことくらいです。それ以外はデザインや操作性以外、ほとんど変わりません。
プログラミング学習の目的が「iOS向けのアプリ開発」である場合は、Mac を購入するべきですが、それ以外の、例えばWebサイトを作りたい、Webアプリケーション開発がしたい、といった場合は Windows であっても何ら問題がありません。
以前までは Mac のほうがカッコいいと思っていましたが、近年の Windows のパソコンもデザインが良くなり、カッコいいパソコンが多くなってきました。個人的には Mac でスタートせずに、Windowsでスタートしておいて、必要になったら Mac を購入するというほうが汎用性が高いと思います。
プログラミング学習向けのスペック:まとめ
プログラミング学習をするために必要なパソコンのスペックについて解説してきました。「これだけは」という最低限のスペックラインをまとめます。プログラミング学習する上でパソコンを購入する場合は、以下を守れば十分です。
- OSは Windowsであること
- Core i5か Ryzen5 のCPUであること
- メモリは 8GB 以上(できれば 16GB)であること
上記の3つを守れば快適なプログラミング学習をすることができます。iOS 向けアプリ開発をすると決めているなら Mac を購入するべきですが、それ以外では Windows で十分です。グラフィック性能は「プログラミング学習以外の用途」で決めるのがオススメです。